• テキストサイズ

【安室夢】恋愛ミルクティー【名探偵コナン】

第116章 安室2※




「彼とはやはり、仲が良さそうですね」
「沖矢さんは関係ありません・・・」

足元に落としたままの視線は、彼女の自信の無さを現しているようだった。

・・・大方知っているとは、彼女も思っていないかもしれない。

「へえ。あの男、沖矢というのですか」
「・・・っ!」

それを裏付けるように、ちょっとした突きに彼女は酷く動揺していた。

しまった、と彼女は思っているかもしれないが・・・もうそれはこちらも分かっていることだ。

寧ろそれを掴んでいないと思っている、ということが分かり、こちらとしては別の収穫となった。

「あ、あの後・・・名前をお伺いして・・・」
「僕には、それ以前に知っていたように感じましたけど」

・・・バーボンらしく。
本当はここまで揺さぶりをしたい訳ではない。

けれど、やはり探りを入れない訳にはいかない。

今すぐ彼女に抱きしめたい感情を押し殺し、怯える彼女に視線を送り続けた。

「・・・っ!」

話す間にも進んでいた彼女の足は、壁に追いやった所で止まって。

あの時・・・ミステリートレインの時と同じように、彼女の逃げ場を失わせた。

「ひなたさんには聞きたいことが沢山あるんです。よろしければ、今からお話しませんか」

彼女を壁際に追いやったまま、迫るように更に近付いた。

ここでは話を中断させられる可能性がある。

この別荘内の間取りや、使われていない部屋。
その他部屋に大体何があるのかは、ここに来た時に粗方頭に入れている。

まずは人気のない場所に彼女を移動させる為、目を瞑る彼女を抱き抱えると、すぐ近くの使われていない部屋のベッドへと彼女を移動させた。



/ 1935ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp