第1章 君しかいないから
私は 桜井 姫華。
友好関係は狭く浅く。深入りする事が嫌いだし、あまり友達が多いのは好きじゃない。好き嫌いはハッキリしてるし、ストレートに言葉をぶつける。
趣味は歌うこと。好きな歌手はAAA。
私には、ただ一人だけ甘えられる人がいる。
それは _______
真『 おはよーさん 』
気だるそうに挨拶をする彼はAAAの與真司郎。そして、私の彼氏。
彼と出会ったのは転校した先の高校。
初日から仲良くしてくれて、放課後はよく二人で遊んだ。気づけばお互いに惹かれてて、告白して付き合って、高校卒業後から同棲を始め、今日で付き合ってから5年。
姫『 おはよ 』
真『 記念日やし、出掛けよか 』
姫『 いいの?』
真『 ええよ?』
姫『 疲れてない?』
真『 明日も休みやから大丈夫。顔洗ってくるわ 』
真司郎が洗面所へ行くと、私は朝食の支度を始めた
真『 さっぱりしたわ。行きたいとこあるん?』
姫『 んー…遊園地!』
真『 そんなとこでええの?』
姫『 いいの!』
真『 ほんなら寄り道しながら行こか 』
姫『 うんっ!はい、簡単だけど朝ごはんっ 』
真『 姫華は食べへんの?』
姫『 真くんが起きる前に食べたから、支度してくるね 』
真『 寒くないようにせぇよ?』
姫『 はぁーい 』
私は部屋に入るなり、白いタートルネックのニットを着て、黒スキニーを履いて、もこもこのピアスを付けて、ベージュのコートを羽織り、メイクを直して見なりを整えつつ、ニット帽被ってリビングへ戻った
真『 おお 』
姫『 なによー 』
真『 いやー、今日もかわええなと 』
姫『 んなっ…!』
真『 俺もすぐ支度するからちょっと待っとって?』
姫『 はあーい』
私は食器を洗い、戻ってくるのを待った
真『 お待たせ 』
姫『 …何その格好。やめてくれる?』
黒のダメージスキニーを履き、インナーの上に白のセーターを着て
、茶色のダッフルコートに丸サングラスを見に纏った彼。
真『 え、だめ?』
姫『 そんなにお洒落したら…女の子が釘付けになるじゃんか 』
真『 記念日やで?ええやん、たまには。』
姫『…わかった 』
真『 ほな、行きますか!』
姫『 行きましょー!』
そんな会話をして私達は車に乗った
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