第3章 【R18/現パロ】お願い、捨てないで
「ねぇ、ミケ。今までちゃんと言えなかったけど、私……ミケのことが大好きなんだよ。ミケが優しいからそれに甘えてたし、何に対してもミケなら大丈夫って……」
そう、飲み会も、キャバクラ嬢の名刺も、夜遅くに帰宅する日があっても。さゆりはミケは大丈夫だと信頼していたのだ。勿論、多少モヤモヤしたこともあるが。
「さゆり……」
ミケはテーブルにプレゼントを置き、さゆりを抱き締めて抱き上げた。「ちょっと失敗したけど、成功かな?」とミケにくっ付いて言うさゆりの体を抱き締める。
「本当にすまない。さゆり」
「いいよ。本意ではないけど……ああいうミケにちょっと興奮しちゃったし……、ちょっと怖かったけどね、ちょっとだけ。……あ、ほ、本意ではないよ、全然」
ミケの顔を上げさせ、さゆりからキスをした。
「愛してるよ、ミケ」
「ああ、愛してる、さゆり」
ミケは少し間が悪いかと思うが、切り出した。
「俺と……結婚、しないか」
「……する、したい」
驚きと喜びの混じった声で返事をし、互いにキスを交わした。
その一年後の今日、二人はめでたく結婚。
自分の誕生日に結婚か、と別の日をミケは提案したが、さゆりが聞かなかった。
交際から今まで、二人の大きなケンカ(?)はそれだけ。
二人はこれからも幸せな人生を歩んでいく。
「ミケ、誕生日おめでとう。これから、妻としてよろしくお願いします」
「ああ、ありがとう。勿論だ、こちらこそよろしく。……愛してる、さゆり」
「うん、私も愛してるよ」
-第3章 お願い、捨てないで END-