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最愛 【黒子のバスケ】

第8章 それぞれの場所


side緑間

一通りの説明を終えて食事をしていると進藤から赤司に質問が投げられた

「赤司さんはどうして親しくもないみさきにこれほど親切にするんですか?友人としてはとてもありがたいのですが、みさきとしても理由を知りたくなるんじゃないかと思います」


「友人の友人だから…という理由ともう一つ。友人にとってかけがえのない存在であるからだ。緑間にとっては妹のような存在であり、青峰にとっては恐らくどこの誰よりも愛しい大切な存在。それが黒須みさきだと俺は思っている。友人たちが大事にしている人が困っていれば当然助ける」

赤司は普段冷静かつ温厚で自分が友人だと思った相手に対して自分の力を貸すことを厭わない

「どうして青峰さんがみさきを好きだと分かるんですか?」

「緑間の結婚式でのあいつを見ていれば一目瞭然だよ。逆に気付かない方が俺としては不思議だな」と笑っている。

俺は全く気付かなかったが…

「赤司君は昔から人を見抜くのがすっごく上手なの。今は経営者としてたくさんの人に会ってるからさらに磨きがかかってるの」

「そうなんですね。力を貸してくださってありがとうございます」

「赤司君。本当にありがとう」

「礼などいらないよ。何も起こらなければそれでいいんだ」

やはり赤司はどんなときでも頼りになる
赤司に勝ちたいと張り合ってきたが一度も勝つことはなかった。それでも今は悔しさは感じない
どちらかといえば尊敬する父に対する感情と似ている。

桃井と進藤を送り届けてからうちまでの道のりで赤司と話をする。

「赤司、俺からも…」

「礼はいらない。彼女が守れればそれでいい」

「もし彼女の過去で亜理紗や俺が力になれるのならいつでも言ってくれ」

「あぁ」

「それにしても黄瀬の彼女の進藤さんは黄瀬が選んだとは思えないほどしっかりしていていい女性だな。彼女のような人がいてくれれば黄瀬も安泰だな」

「そうだな。黄瀬も青峰も女性を見る目は確かだったということなのだろう。みさきが青峰を受け入れられるかは別だが…」

「受け入れるさ。まだ少し先になるかもしれないが、彼女だって青峰に惚れているんだろ?」

「なぜわかるのだよ?」

「お前の結婚式でエントランスで初めて目を合わせた二人を見ていたからな」

そうだったのか…俺はそれは知らないがきっとその瞬間がみさきを変えたのだろうな
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