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最愛 【黒子のバスケ】

第8章 それぞれの場所


side黄瀬

日中は一緒じゃなかったみさきっちと空港で合流したけどなんか顔色が悪いしいつもよりキョロキョロと周りを見ててなんか落ち着きがない。

飛行機なんて俺より乗ってるはずだからフライトが怖いとかそんなことはないはずで…

スマホが振動してメッセージを受信したから確認すると美緒からだった。

(みさきと合流できてる?)

美緒がこんなことを連絡してくるなんて初めてだった。

(できてるよ。なんかあった?)

(突然会議室からいなくなってたから驚いただけ。合流できてるならいいや。気を付けてね)

(ありがと。いい子で待ってて)

売店からみさきっちが戻ってきて少し早いけど搭乗手続きを済ませて機内で待機してるとCAがみさきっちに紙を渡してるのが見えた。

いつもなら移動中も何か話すか寝るかだけど今日のみさきっちはとても話しかけられる雰囲気じゃなくて美緒の会社で何かあったのかと思ったけど美緒もそれらしいことは言ってなかったから俺から詮索するのも気が引けた。

誰にだって探られたくないことくらいあるッスよね…


離陸してからみさきっちを見るとひたすら何かを書いているようだったけど人が通る度に顔を上げてなんか怖がってるように見えた。

なんだ…?絶対おかしい。具合が悪いとかって言うんじゃなくて何か怖がってる。
こんな風に冷静じゃないみさきっちを見るのは初めてでいくら仕事で一緒にいるとはいえほっとけない。


「みさきっち?」
驚かさないように小さめに優しく声をかけたつもりだったけど肩を思い切りビクつかせて俺の方に視線を向ける。

何を書いていたかは分からないけど黒く塗りつぶされた丸が書いてある紙が目に入った。

驚かせちゃったことを謝ったらぼーっとしてたとか言ってたけどむしろ警戒してるようにしか見えなかった。
本当に具合が悪いのかもと思って聞いてみたけどやっぱり違うらしく「大丈夫」って言った後に自分に言い聞かせるように「ほんとに大丈夫」って呟くように言ってた。

おかしすぎる
まさか俺のせいでまた何か嫌がらせされてる…?

いや、でも今日は美緒たちと打ち合わせしてたから俺の関係者とは接触してないハズ…

やっぱ会社で何かあったのかも知れないな。
美緒に聞いてみるか…

(打ち合わせの時みさきっちと何かあったの?)



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