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最愛 【黒子のバスケ】

第8章 それぞれの場所


試合前は電話するって約束してから青峰君が試合の日は電話をすることにしていてメッセージで電話できる時間をいつも連絡してくれる。


(8時に電話できるか?)

(うん。大丈夫。出れなくてもすぐ折り返すね)

あたしが青峰君が言った時間にOKを出すといつもかけてきてくれる。

時差もあるし仕事もあるから毎回電話できるわけじゃないけど、今まで電話したときは今まで1度も負けてなくて、少しでも役に立ててるなら嬉しいって思う。
多分あたしが電話するときはしなくても勝ってるだろうけど…
そこは都合よく解釈した方が電話しやすいからそうしちゃう。

それに、勝った時は試合の後も電話をくれるからそれも嬉しくて生中継を見ながらテレビに向かってすっごい応援してる

多分これ見られたら絶対引かれる
一人で見てるのにものすごい大騒ぎしちゃう。


今日は黄瀬君と一日お仕事。
撮影が順調にいけば7時には現場を出てお家で電話できそうだなって思うと頬が緩んだ。

あ…でも今日の撮影相手がちょっと心配だな…

黄瀬君はホントに優秀なモデルさんでイレギュラーがなければほとんどスケジュール通りに進められる。
ドラマだと演技でOK出ない時もたまにあるけど…

黄瀬君はここ1年くらいで俳優のお仕事もし始めたから演技はまだ得意じゃないみたいだけどすっごく努力してる。



「おはようッス」

「おはようございます」

いつも通り黄瀬君が明るく入ってきてくれて、メイクを仕上げて撮影に臨む。




スタジオに入ると動き回る4つ足がたくさん見えた。
今日はわんちゃんとの撮影。


「ははは!すっげぇ可愛いっすね」

「あの大きい子すっごい可愛い」

「そういえば、青峰っちもシェパード飼ってるんだって」

シェパードを見てると黄瀬くんに小さな声で耳打ちされた

「ネロ君でしょ?でも真っ白なんだよ。ネロなのに白いってところがなんかいいよね」

「え?どういう意味っすか?」

「ネロってイタリア語で黒って意味なの」

「そうなんスか⁉あの人がそれを知ってたとは思えないっすけど…てかみさきっち物知り!」

「物知りなんじゃなくて、うちおばあちゃんイタリア系だから少しだけイタリア語分かるの」

「……えっ⁉」

びっくりして目を見開いてる

てっきり大我か美緒から聞いてるのかと思ったからびっくりされてあたしもびっくりした。
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