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最愛 【黒子のバスケ】

第8章 それぞれの場所


「大我が193だから多分青峰君は196くらいかな?」

「何⁉みさき見ると身長分かるの?」

「大体分かる。170台だと難しいけど、180台からだと割と正確に当てられるの!これ特技」

あたしの周りはパパをはじめ大我も大我のおじさんも真太郎も黄瀬君もみんな背が高い。
だからその辺の身長の人は見上げる角度で大体身長が分かる。

「すごーい!大ちゃんはね195だよ」

「あ、惜しかったね」

試合を見ながら話してたらキャブスが逆転されてる。リードして始まったはずの後半戦なのに既に5点ビハインド。

レフェリーの笛が鳴り響いて選手交代が言い渡された。


「大ちゃん出てきたね」

「うん。なんかほんとかっこいい」

「みさき、それ本人に言えばいいじゃん」

「え?なんて」

「だから、今かっこいいって言ってたじゃん」

「え!言ってない。それに無理!言えない」
ヤダっ‼心の声がボロボロと勝手に口からこぼれてた

「なんで?」

「だってあたしにかっこいいと思われたって仕方ないでしょ…さっきのチアリーダーにかっこいいって言われたら嬉しいと思うけどさ」

敵わないって分かってるからこそ生まれる醜い嫉妬心。

それでも好きな気持ちは変えられなくて、コートを走る青峰君から目が離せなかった。

点差を詰めてもまた開いてを繰り返したけど青峰君のスティールから1ゴール差に詰めて第3Qを終えた。

すぐに第4Qが始まってキャブスが速攻で1本取って同点に追いつく。

あードキドキする。こういうどっちが勝つか分からない瞬間ってすっごいドキドキして意味もなく手に汗握る。

さつきも美緒も「キャー」とか「止めてー」とか言いながら3人ですごい盛り上がる。


残り2秒でキャブスのボール。1点リードされた状況で青峰君がディフェンスをかわしてボールを投げた。

放物線じゃない。
ゴールめがけてぶん投げたって言った方が正しいかも…



ガシャと音がしてシュートが決まった

え…あれ入るの⁉⁉

試合終了のブザーでキャブスの勝ち

「あーひやひやした。だいちゃんのあれ久しぶりに見たー」

「あれ入っちゃうんだ…」

「昔からあぁやっていろんなフォームで決めてたよ」



しばらく試合の余韻に浸ってボケーッとしてるとメッセージが届いたのかスマホが短く振動した

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