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最愛 【黒子のバスケ】

第8章 それぞれの場所


side黄瀬

クリスマス、年末と大忙しの俺。
俺が忙しいってことはみさきっちも当然忙しい訳で…

みさきっちは年々知名度が上がってどんどん忙しくなってるから、仕事が決まったら即指名をしてるのに、それでもメイクをしてもらえない時がある。

メイクさんは俺らモデルと同じ時間かそれより長く拘束される。
所属してるメイクさんなら個人指名をしてない限り途中で交代もするけど、みさきっちはフリーランスだから替わってくれる人はいない。

前の日の撮影は朝方までやってて、当然俺も朝方までスタジオに缶詰め状態

撮影の合間にほかの仕事があるから今日は睡眠自体お預けになりそう

生放送の仕事に間に合うように撮影現場を出て、帰宅してシャワーだけ済ませてまた家を出る。
スタジオに行くまでの短い時間が俺の睡眠時間。

生放送のメイクもみさきっちにしてほしかったけど、昨日の撮影現場で他のモデルもメイクすることになってて調整がつかなくて、局お抱えのメイクさんにしてもらうことにした。

俺が話しかけないでオーラを出してたからおしゃべりは少なかったけどあれこれと塗りたくられて笑ったら割れそうだ。


生放送を終えてメイクを落として、昨日から続く現場に差し入れをしたかったから少し早いけど撮影現場に向けて出発。


スタジオの扉を開けると案の定重い空気でみんな疲れてる。

ここで俺がどんよりお疲れモードで入ったら余計撮影は長引きそうで、敢えて明るく入るとみんな「お疲れ」って声をかけてくれた。

マネージャーに差し入れを配ってもらっていると新人モデルさんが声をかけてきた。

「あっ……あの!今日はっ!!よろしくお願いします!」

ガッチガチに緊張してて、目すら合わない

「よろしくね。緊張しなくて大丈夫っスよ」




俺の差し入れで現場はいったん休憩が取られて空気を変えるにはいいタイミングだった。

「みさきっちお疲れ。俺のとこで食べよ。メイクの打ち合わせもしたいし」

「お疲れ様です。じゃあ軽く片付けたらお邪魔させてください」

みさきっちも多分ほぼ寝てない。
休憩くらい静かなところでさせてあげたい。


みさきっちが控室に入ってくると改めて「黄瀬君お疲れ様です」ってにっこり笑って言ってくれた。



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