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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


青峰君とさつきってたまに似てる。

あたしが絶対似合わないものも、着てみたら似合うかもみたいなことを言ってケラケラ笑って着せようとしてくる。

「絶対バニーは着ないの」

「昔から動物は3匹揃ってるのが定番だろ。3匹の子ヤギ、3匹のこぶた、3匹のくま……」

「子ヤギは7匹だよ。3匹のくまは今考えたでしょ」

「……羊はがらがらどんの方だ。3匹のくまは絵本ある」

青峰君と絵本って全然想像できない組み合わせなんだけど……
あたし、がらがらどんって知らない。

「なんでそんなに絵本知ってるの??」

「去年、日本の小児病院に火神と連名で絵本とかおもちゃを寄付した時に選んだからな。だからバニーも3匹じゃねぇと他の2匹が寂しいだろ」


今の流れで、だからって……なに??
こじつけが過ぎる。

しかもバニーで笑ってる場合じゃない。
20日のフライト何時にするのか確認しなきゃ。

「大丈夫。心はいつも3人一緒だから。それより、20日フライト何時にする?」

「逃げたな。……俺はそのまま自宅に戻るから午後一でいいか?」

逃げた。
だって青峰君には言いくるめられちゃいそうだから。

「うん。空港までは多分ママが来てくれると思うから」

「どうせ行くんだから家まで送る」

「それじゃ青峰君遅くなっちゃうよ」

LAからクリーブランドまでも飛行機移動で、家まで送って貰っちゃったら青峰くんが帰るのがすごく遅くなっちゃう。

こんな風に過ごせるのは最初で最後だから、できるだけ長く一緒にいたいけれど、青峰君の負担になることはしたくない。

「どうせLAからクリーブランドまでのフライトの時間調整しなきゃいけねぇから変わんねぇ」

「ラウンジでゆっくりした方が休まらない?」

「帰りゃいくらでも休める。いいからちゃんと家まで送らせろって。一人で帰らせたことが火神にバレたら俺が怒られんだろ」

「本当にいいの?大変だったらいつでも予定変えるから言ってね」

あたしが言わなければ大我にはバレないし、大我はあたしが人に家を教えないことを知ってるから送らなくても怒られることは絶対ない。

だけど、あたしは青峰君の怒られたくない気持ちを都合よく利用して、また一緒にいられるほうを選んだ。
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