第7章 近づく距離
自分ができないせいかバスケのルールはほとんど分からないけど、好きな人がしてるなら少しでも覚えていきたい。
NBA独特のルールを聞いたり試合中のハプニングとかびっくりするような話を聞かせてもらってると、部屋の電話が鳴って青峰君が出てくれた。
『はい』
………
『あぁ。頼む』
青峰君が電話に出るときの声が少し低くてそれもなんだかかっこよくて、ボケッと見とれてるとさっきは流暢な英語を話してた口から日本語が発せられてなんだか不思議な気がした。
「荷物が届いたから持ってくるらしい」
「BOSSの言ってたのかな?」
青峰君は渡米にあたって言葉が一番苦労したって言ってたけど、そんなこと分からない程綺麗な英語だった。
きっと言葉もバスケも大変な努力をしてるんだってことは簡単に想像できた。
だけどそんな事一言も言わないし今の自分に満足してる素振りすらない。
向上心と強い意志のあるところが本当にかっこよくて尊敬できる。
「結構でかいらしいから俺が出るわ」
「あ…お願いします」
こういう紳士なところもかっこいい…
どこをとってもかっこいいしか感想が出ない自分の語彙力のなさに呆れてると、チャイムが鳴って青峰君が受け取りに行ってくれた。
そして戻ってきた青峰君が手に持っていたのは…
かなり大きなオレンジのショップバッグ
「でかいな」
「……ですね…」
びっくりしすぎて言葉がうまく出てこない。
丁寧に置いてくれたそれを見たまま固まってしまうあたしに、青峰君が少し笑いながら声をかけてくれた。
「開けねーの?」
「えっ…あ、……開ける」
緊張してゆっくり紙袋からBOXを取り出して、リボンを解いて蓋を開けると王道のバッグとBOSSからのメッセージカードが入ってる
この間はよくやったわ。仕事に使いなさい。
それから、初恋おめでとう。実るといいわね。
応援してるわ。
嘘でしょ…