第2章 私の先輩が汚されてしまいます!
伊豆先輩の自慰にはミリも興味がないので、私は窓の下に座り込んで、終わるのを待ちました。そうしていたら、そのうちゴソゴソいう音と、話し声がしてきました。
「…ありがとうな、桃浜。それと、スマン」
「伊豆くん…今日のこと、内緒に…」
「ああ、誰にも言わない」
どうやら全部終わったようです。私は急いで部室の壁から離れ、木陰に身を隠しました。
しばらくすると扉が開いて、桃浜先輩と伊豆先輩がそろって出てきました。
「ねえ、だいたい私のどこを好きになったの?」
「そりゃあ、優しいし、頭もいいし、部活も熱心だし、それから…」
楽しそうにお話しをしながら、2人は校門の方へ歩いていきました。
私はその光景をひとりぼっちで見送りながら、こっそり涙を流しました。
心に穴が空いて、つめたい風が流れた気がしました。