第29章 慈愛の時間(R18)
貴方が求めてくれるなら、なんだって差しだそう。
私の身体を、命ごと差し出せと言うなら、
差しだそう。
貴方が望むなら…。
貴方がいなかったら絶えていた命
何よりも……
初めて「愛している」と言ってくれた…。
誰にも言ってもらえなかった言葉をくれた。
初めて私を肯定してくれた。
もしも…
この考えが、盲目に似た狂愛だ、
病んでいる、と言われたとしても、
きっと、
私は間違っていない。
貴方以外の人が望んでも、何も差し出さない。
フッ… と壊れた甘笑を浮かべても、
後方にいる政宗には見えない。
政宗の言葉に、頷く代わりに、身じろいで、
さらに腰を上げ押し付けるように、尻を差し出した。
「その淫碧※(いんへき)に堕落した姿も、
綺麗だ……大好きだぜ…」
雄雄と笑うと、既に硬さを取り戻した自身を、
再び瑠璃の胎内に埋めてゆく。