第24章 家康の特訓
家康が玉瑛に弓と馬の特訓をする。
弓の名手 と言われる家康に、手ほどきを受けたうえで、催しに参加したと、万が一にも知れれば、また、何を言われるか分からない。
それこそ、八百長だ、不正詐欺だ、と言われ、
正面を切って叩かれるだろう。
だから、絶対に誰にも暴露(バレ)てはならない。
もし、玉瑛の姿で徳川御殿に来た所を、
誰かに見られることがあったとしたら、
怪しまれ疑われ、何を詮索されるかわからない。
だから、一度だって玉瑛の姿で此処に来られては困る事だった。
瑠璃が女の姿で来たのは大正解だったのだ。
(誰かに見られたとして、後に、瑠璃が徳川御殿に何の用だったのかと、問われても、なんとでも言いようがある。)
しかも、瑠璃が、弓術はおろか、
馬術をするような女には到底見えないし、
そんな風に疑う者も誰もいないだろう。