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《イケメン戦国》未来から来たお姫様

第9章 師走の書状(R18)



微笑む瑠璃とは対照的に、曇った顔で政宗は瑠璃に問う。

「安土に行くことに抵抗はないのか?」
「?」
「…そのだな…
見世物になるかもしれないぞ?」
「抵抗……見世物……?
……そんな事をする人ですか?」
悲しげに瑠璃は政宗を見る。

(織田信長は残忍残虐で自分で第六天魔王と書したと伝わっているけど、本当はどうなのかしら……
もしかしたら、作り上げられた姿かもしれないし。)
瑠璃はそんな事を考えていた。

「いや、信長様はそんな人ではないが……」
政宗は言葉を濁す。

「ふふ、政宗、心配してくださって、
ありがとうございます」
瑠璃は政宗の指に自分の指を絡めながら言葉を続ける。
「私を連れて行き、素性を話せば何処の誰だかを調べられる。
そうしたら、皆の前で家紋を見せなければならなくなるかもしれない、って」

「瑠璃……解ってたのか」
「……ごめんなさい」
瑠璃は政宗の胸に寄りかかる。
「いや、いいんだ……ただ俺がーー」

スルッと政宗の長い指が瑠璃の首筋を撫でた。
その指が衿から、胸元へ滑り込む。
そして、肩を晒し出される。

「この身体を、他のヤツらに見せるのが嫌なだけだ」
と言って、露わになった肩に唇を寄せ、ペロっと舐める。
「ん…」
そのくすぐったさに瑠璃は肩を竦める。
「くすぐったいか?
…なら……」

がぷっ

「ぃ、つぅん……」
噛みつかれて、悲鳴の様な甘い声が上がった。


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