第21章 お家と飲み会
「ありがとうね。カカシ。私も今度、なにかで返すね」
カカシが私の為に、「クリスマスプレゼント」だと買ってくれたのは任務用のコート。
新作だった。重量は軽くて、さらに防寒性が今までよりも2倍に上がった…らしい。店員さんが言っていた。実際に試着したら軽くて動きやすくて、喜んでいたら会計が終わっていた。
私は顔が緩みっぱなしだ。新しいコートをハンガーにかけた。今後の任務で使えるのだから。
私とカカシはアパートに戻った。
手を洗って台所へ向かう。
上の棚を開けて
コーヒー豆を探した。
「カカシ、コーヒー入れようか?」
どこかな。ごそごそと探してると、手の甲に、カカシの手が重なる。上から手を握られ、動きを止められた。
ひんやり冷たい指。
カカシも手を洗ったのだろう。
「いや、いいよ。今はいらない」
「あ、……そう?」
カカシが真後ろに立っている。私の身体に密着して身体が重なり、長い腕が私の腰に回った。
「…カカシ?」
分からない。
なぜ抱きしめるのか。
私が聞いても答えが戻らない。
カカシの腕が脇のあいだに伸びて、後ろからきつく抱きしめる。まるで逃げれないように。
「あったかいね。…子どもみたいだな」
私のうなじに
カカシの吐息が当たる。
熱くて甘い舌が上から下につたう。
背筋にぞくりと電流が流れた。
「っ…」
私の長い茶髪を分けて
吸い付くキスを何度もしてくる。
「なあ、……ゆっくりしようってお前が誘ったでしょ? たまに…花奏は大胆になるよね」
荒い息が鎖骨にかかる。
心臓が鳴る。
気づいてしまう。
硬いものがお尻の部分に当たるのだ。
欲情している。カカシが私に。