第20章 ひとり。
カカシは完食して大きな皿の上にスプーンを置いた。お茶を飲んで満足そう。
「媚薬の問題は、今は木ノ葉の上忍も動いているのよ。アスマや紅もね」
「え、紅もアスマも?」
久しぶりに名を聞いた。ヤナギの事件前はよくランチに行ったりしていたのに、最近は全然会ってない。
「今日はね、あちらさんが当番なの。さらに言えば、クラブやホスト以外で売買されてる可能性も出てきてね。今回は偵察も兼ねてるのよ」
とカカシはお茶を
もう一度飲んだ。
私の手に目線が向かう。
「早く食べなよ。手が止まってるよ。お前のデザート食べちゃうよ?いいわけ?」
言い方が完全に
子どもに喋るみたいだ。
「ダ、ダメ、私のだよ。いちばん楽しみにしてるの」
応答した私は
さらに子どもだ。
「必死すぎでしょ。
食わないよ。甘いの苦手だし」
「う、」
クスクス笑うカカシ。
私は口を膨らませる。悔しい。
サラダを食べて
アイスミルクティーを飲んだ。
甘くてスッキリしてる。
紅茶の香りがいい匂い。
最後にデザートのプリンアラモードに手をつけた。スプーンで触れるとプルプル動いて輝く。
「甘いー。美味しい♡」
「ねえ、早く食べて、コート買いに行こうよ。前のやつは穴が開いて汚れてたし。買ったらすぐに家に戻ろ。家でゆっくりしようよ、な?」
カカシはお茶をもう一度口にした。
優しく目尻が下がっていた。
「うん。そうだね」
のんびり家で過ごせるのが嬉しい。
最後のプリンを口に運んだ。