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モデルのボーダー隊員(前のストーリーとは少々異なります)

第11章 本部精鋭部隊と雷刃


出水君に自己紹介した時、不意に何かの気配を感じた。それが何なのかわからなかったが、今は気にしなくても良いだろうと思い放置した。

「俺の事は名前でいいぜ!」
「じゃあ、公平君て呼ぶね。僕も名前でいいよ。陽介君達も明希って呼ぶし」
「オッケー明希な!よろしく!」
「うん、よろしくね」

お互いの呼び方も決めたあと、公平君は隊長に呼ばれたらしく、戻っていった。

「陽介君も任務に戻った方がいいんじゃないかな?」
「だな、そうするわ。明希はどうするんだ?」
「僕は本部で用事があるから、それを済ませてから玉狛に戻るよ」
「そうか。んじゃ、またな」

陽介君と分かれてラウンジに向かう。誰かと待ち合わせというわけでは無く、SEの最終調整のために人が多いところに来た。
目を閉じてSEを発動し、その効果範囲をボーダー本部全域に設定する。端から見ればただ眠っているようにしか見えないため、邪魔する人はいない。
少しずつ心の声が鮮明に聞こえてくる。様々な声が聞こえてくる中、気になる声が聞こえてきた。

『学習するトリガー...厄介だな。そいつが玉狛にいるなら、今この時にもボーダーのトリガーを学習しているかもしれない。迅の妨害があったとしても、殺るなら今夜だな』

殺るなら今夜、これは恐らく精鋭部隊の隊長の誰かの声だろうと予測する。
今日中に『俺』の方も仕上げなくてはいけないが、仕上げにはそんなに時間はかからない。今夜、合同部隊を待ちながら仕上げよう。

目をスッと開け、両目のコンタクトを取る。SEを短時間で広範囲に使いすぎたため、睡魔が襲って来た。これくらいなら夕方までで済むだろうと予想をつけて寝る。

数時間後、僕の予想通り夕方には目が覚めた。
ケースにしまっていたコンタクトをもう一度付け、予め買っておいたサンドイッチとドリンクで晩御飯を済ませる。時刻は7時を過ぎたところ。歩いて集合場所へ向かっても十分間に合う時間だ。
食べ殻をゴミ箱へ捨て、悠一が指定した場所へ向かう。

指定場所へ到着すると、悠一は既に到着していた。

「早いね」
「これくらいは当然だよ。後10分ほどであちらさんも着く。それまでに仕上げといて」
「了解」

手早く準備を済ませて、残り3分程で『俺』を呼び起こす。
次第に『僕』の意識が薄れ『俺』の意識が覚醒する。

「久し振りだな、悠一」
「久し振り、シュウ」
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