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エラリーの彼女【名探偵コナン】

第14章 コーヒーブレイク


翌日。

ベルモットの件は終わったと思っていたのに“まだ完全には終わっていないぞ”と秀一さんに言われ。

昴さんに変装した彼と一緒にわたしの本来の職場、岡田探偵事務所に来ていた。

ベルモットに仕掛けられたかもしれない盗聴器類を確認する為だ。

案の定、盗聴器が二つ、事務所の中から見つかり。

その場で彼がそれを壊し、ホッと一息つく。これで完全に終了だ。



「僕がここに来るのは二回目ですね」

「あー・・・初めて会った日に一緒に来ましたね。宗介さんに昴さんには気をつけろって言われてねー・・・」

「宗介さん、元気だといいですね」

「ほんとに・・・。なんか緊張が解けたら寒くなってきました!コーヒ飲みます?」

「ええ」

「あ、でもエラリーには入らなかったんですか?ベルモットは」

「侵入したのは事務所だと聞いていましたが・・・念の為確認しましょうか」

「ですね、コーヒー飲むなら下の方が美味しいし」



場所を一階の喫茶エラリーに移して、再び盗聴器の確認をする。
何も無いことを確認して、昴さんをカウンターに座らせ。

コーヒーメーカーの準備をして、カウンターを挟んで昴さんの前に立つ。


「外からは覗いたことはありましたが・・・こんな感じだったんですね。椅子も中々座り心地が良い」

「小さくて落ち着く店です」

「今度・・・普通に遊びにきてもいいですか?」

「もちろん」


マシンも温まり準備ができた。
二人分のコーヒーを、温めたカップに注ぎ、カウンターの外に出て、昴さんの前とその横にカップを置く。

隣に座って、やっとコーヒーが飲める。


「でもかおりさん、その服・・・もう仕事には着ていかないで頂きたいです」

「・・・え?」

「屈むと胸元が気になりますから」

「嘘!そんなに見えました!?」


思わず胸元を手で押さえる。


「いえ、ふっくらした胸と谷間が少し覗いたくらいですが・・・」


そこに、予想もし得なかった人物の声が響く。


「その見えそうで見えないのがいいんじゃないですか。僕は・・・また着てきてほしいですけどね」

「安室さん・・・っ!こ、こんにちは、いつの間に」

「かおりさんがそちらに座ったくらいからですかね」


なんで気配を隠して入ってきた?
わたしと昴さんの会話を聞けば、赤井秀一に繋がるボロが出ると思った?
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