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エラリーの彼女【名探偵コナン】

第12章 白妙の策略


ぐったりとして・・・
どれくらいそうしていたのか分からないけど。

乱れた息も落ち着いて、ベッドに横になったまま零に水を飲まされ。

ようやくまともに頭が働くようになってきた。


「大丈夫?かおりさん・・・」

「だいじょぶ・・・でも零こそ・・・明日大変かもしれないのに・・・」

「僕は問題ない。むしろ大事な任務の前ほど、無性にセックスしたくなるんだよな・・・」

「変なのー・・・」

「人間の本能的行動じゃないかな」

「ああ、そっか・・・命懸けの仕事だもんね」

「そういうことだ」


零も布団の中に入ってくる。

彼は日本のために命懸けで戦っている、誇り高き警察官なのだ。

零と一緒に過ごす時間は、喫茶店のバイトとしてがほとんどだし、こうしていると忘れそうになるけど。



「明日?になるのかな・・・頑張ってね」

「僕はいつだって全力を尽くす」

「たまには休みなよ・・・?」

「・・・今が最高の休息だよ」


ふわっと抱き寄せられて、腕の中に閉じ込められた。


「あの、さ・・・わたしって結局何を飲まされたの」

「ああ、所謂媚薬だよ、成分は違法なものじゃないから安心して。今日公安でくすねてきた」

「くすねるって・・・その行為は違法だよね」

「ガサ入れした時の押収物の数を上手く誤魔化すとか、廃棄したことにして持ち出すんだ」

「それダメじゃん」

「あんなに気持ち良さそうだったのに・・・?」

「・・・」

「また使ってもいい?」

「・・・」

「返事がないってことは肯定してると捉えるけど」

「やだ!でも・・・たっぷり時間あるときなら・・・いい、かも」

「ふーん・・・じゃ、次も楽しみにしてる」


恐る恐る頷く。

頭を撫でられて、額に、瞼に、頬にキスをされて。
最後に唇をたっぷりと合わせて、おやすみの挨拶を交わした。
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