第2章 再
「ホント、何年振りだろう…。
スイミングクラブが閉鎖してから会わなくなったもんなー」
真琴、遙、渚は
屋上で昔の話に花を咲かせていた
「あ!プールの近くに桜の木があるんだ!
確かハルちゃんたちの小学校でも桜の木があったよね?」
「だからちゃん付けはやめろって」
「だってハルちゃんはハルちゃんでしょ?」
渚の言動には迷いが無く
ストレートな物言いに
遙もタジタジだった
真琴がプールはもう古くて
水泳部がないことを知らせると
渚は驚きどこで泳いでいるか遙に聞いた
「競泳はもうやめた」
その一言で
渚は焦り始めた
渚はまた彼らと泳ぐために
この高校に来たのだ…
----この言葉を聞いていたのは
彼らだけでなく
貯水タンクの裏にいた彼女の耳にも届いていた
「なんで……」
そしてキュッと唇をかんだ
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