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出水と太刀川さんと風間さんに挟まれる話。【ワートリ】

第1章 第1話


「1週間の謹慎処分とする」

城戸さんから直接言い渡された俺への処分。

ちょいと重すぎやしねえか。




昨日の防衛任務の時だった。

ちょうど門から出てきたネイバーを片付けていた所でばったり米屋と会った。

「あれ?お前なんでいんの?」

「暇つぶし」

「ハ?」

「お前が今日任務だって聞いたもんで。暇だったからちょいと冷やかしをと思ってな」

相変わらず嫌味な奴だ。

「雑魚と一緒に蜂の巣にするぞコラ」

「やれるもんならやってみろよ」

好戦的な面持ちでトリガーを手に取った米屋。

ふたりの視線が合った時、それが開戦の合図だ。

これは日常茶飯事。

俺らにとってバトルは会話みたいなもん。

別に喧嘩してるわけじゃなし。

だけど今回に限って妙に白熱してしまい─────



「道路の破壊、および避難区域住宅への損壊、任務放棄。これは立派な規約違反だ出水隊員」

「…はい」

つまりは、やりすぎて街を破壊しかねなかった、という意。

バトルに集中しすぎて住宅のことなんて頭になかった。

…実を言うと任務前に太刀川さんから酒を分けてもらってたからそれもあるんだろうけど。

城戸さんは何かオーラのようなものをまとっているような気がする。

いつもふざけている俺でもこの人の前では萎縮する。さすがにな。

「米屋隊員に挑発されたとはいえ、君はあのとき任務の遂行中だった。相手が隊員であろうがなかろうが相手をしてしまえばそれは任務放棄に含まれる」

「…はい」

「…だが君も自負しているだろうが君の功績はまさにこのボーダーの模範と言える。君を憧憬しているC,B隊員も多くいると聞いた。よって今回は───」

「1週間の謹慎処分とする」
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