第10章 ミッション
「やぁ、」
「海斗?」
「なんだ、僕のこと覚えてたんだ」
「いや、忘れないよ。前からそんな月日経ってないし。それで、何かあったの?」
「ううん。君にちょっとミッションをかそうと思ってさ」
「…ミッション?」
「うん。もうここに来て2ヶ月経ったわけだけど、まだ君は勘づいてすらいないみたいだし?ちょっとヒントになるであろうミッションを渡そうと思ってね。
これ、本当は違反だから言わないでね」
「…ミッションね、他言無用ってこと、だね」
「そ。それでミッションはね、氷帝と青学と仲良くなること!」
「え?」
「何言ってるか分からない、って顔してる。そりゃそうか。条件が何か分かってないみたいだしね。まあ氷帝と青学じゃなくても良いよ?色んな人と仲良くなる…とでも言っておこうか」
「え、それ…なんのため?」
「だからそれは言えないよ?条件に繋がってしまうからね。僕が言えるのはここまでだから」
「わかった。でも、どうすれはいいの?東京と神奈川だよ」
「大丈夫!僕がちょーっと脳内操作して上手くなるようにしているから!」
「脳内操作って…」
「グロテスクな言い方だけどね、まあそんなとこかな。ちなみに今までの君は氷帝と青学とは全然面識ないよ。今までの合宿にはマネージャーは不必要、ってことだったからね。
だけどちゃんと僕が行けるようにしておいたから。
まあ君は向こうのこと詳しく知っているだろうし、向こうもきっと君のこと、知ってるだろうね。」