第9章 どっち?
「おはようさん、」
「あ、仁王。おはよ、今日はちゃんと来たんだ」
「ああ、今日は色々あってな。」
「?」
いつもの朝。
仁王はいつも…というか、ほとんど朝からフルでいることは少ない。
のらりくらりと面倒事からかわしていっつも授業をサボってるようなイメージがあったけれど、本当にそうだったからあんまり驚きはしなかったけれど。
「て、結局寝るの」
「朝に用事があったんでな…眠いから2時間目ぐらいに起こしてくれ」
「はぁ…うん、」
ちなみに、私がこの世界に来てからもうすぐ2ヶ月経とうとしている。
なので前はぶんちゃんの後ろの席だったけれど、ぶんちゃんとは3列ぐらい離れちゃってその代わり仁王とは隣の席になった。
窓側なのをいいことにサボる上に授業中寝ていてもあんまり先生から見えない位置なのでほぼ寝ている。
普通に起きてることの方が少ないくらいだ。
だけどいつも私にノートを見せてくれと頼むので、私は寝ることも出来ず毎回起きて必死に元の世界でやっていた授業を受けている。
そのせいで成績が下がることはないので、良いのだが。