第7章 不死の華「後編」
血の雨を浴びた華達は共鳴しあうかのように、淡い光を発して地面から次から次へと咲き乱れていく。
華が咲き終わると、マルクはゆっくりと降下して地面に足をつけた。
キサラはマルクの方へ視線を向けると、マルクも同時にキサラの方へ視線を向けたらしく、目がばっちりと合った。
深紅の瞳は、徐々に元の色に戻っていき、小さなオーロラを見ているかのようだった。
キサラは無意識にマルクの顔に手を伸ばし、その瞳をのぞき込んでいた。
マルクは伸ばされた手を包むように掴み、「キサラ。」と声を掛けた。
呼ばれたキサラはハッと我に返ると、マルクの顔の近さに驚いたのか、ものすごい勢いで離れるとバランスを崩した。