• テキストサイズ

ハリー・ポッターと龍宮の姫巫女

第21章 姫巫女と一年の終わり


「ヒマワリ、おめでとう!」

 ちゃっかりヒマワリの隣をゲットしていたシェーマスが、何度も何度も、ヒマワリに「おめでとう!」と繰り返す。

「嬉しくありませんわ。シオンさまを止められなかった力不足でもらった点数なんて」

 そう言いつつも、ヒマワリの頬は微かに朱が差していた。

 スリザリンの席からは、マルフォイが射殺すような勢いでグリフィンドールの席を睨んでいる。
 そんな彼と目が合ったのか。シャーロットは朗らかな笑顔でその視線を受け止めていた。

「やったな、シオン!」

「はい、ジョージさん。ありがとうございます!」

 肩を引き寄せて賞賛の言葉をくれるジョージ・ウィーズリーに、シオンも嬉しくて笑みを返す。

 全部でニ三〇点の加算。元々の点数と合わせると――四八ニ点。スリザリンを破った!
 レイブンクローもハッフルパフも、スリザリンがトップの座から落ちたことが嬉しいらしく、喝采の嵐をグリフィンドールへ送っていた。

「わしの計算が正しければ、飾りつけを少し変えねばならぬな」

 ダンブルドアが手を叩くと、グリーンとシルバーで飾りつけられていた大広間が、瞬く間にグリフィンドールのレッドとゴールドに変わっていく。
 意地悪そうな顔で大広間を占領していたスリザリンのシンボルである蛇は立ち退き、グリフィンドールのシンボルである猛々しいライオンが垂れ幕の中で吼える。
/ 362ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp