第5章 君だけ特別(乱数)
「かなたちゃんただいま~」
「乱数おかえり...明日早いから先に寝るね!おやすみ!」
「え、かなたちゃん......?今日も...」
僕には一緒に暮らしてる、かなたちゃんっていう、と~っても可愛い彼女がいるんだっ!
あっ、かなたちゃんはね~、僕が初めて本気で好きになった女の子なんだ~
かなたちゃんを好きになってからは、今まで遊んだりしてきたおねーさん達から連絡がきても全部断ったんだ~
かなたちゃんとの毎日は本当に楽しくて、毎日ラブラブなんだ~
でもここ何日かは、かなたちゃんの様子がおかしくて...
僕が帰ってきたらすぐ先に寝ちゃうんだぁ
それになんだか困ったような、悲しそうな顔をしてるの
ん?さっき明日早いからって言ってたよね?
...明日ってお休みじゃなかったっけ
何かしたかな...?明日聞いてみよーかな
「ふぁぁ~、ねむぃ」
今は朝の8:00、隣を見てみると、可愛い寝顔をしているかなたちゃんがいた
ずっと見てたいけどそろそろ起こさなきゃだぁ
「かなたちゃん起きて~、8:00だよ~」
「...ん~、りゃむだおはにょ~」
「ふふ、りゃむだだよ~、おはにょ~のちゅ~!」
まだ寝ぼけているかなたちゃんの唇に、軽く触れるだけのキスをした
「ん、乱数...」
「かなたちゃん...」
僕のキスで目が覚めたのか、意識がはっきりとしたかなたちゃんの顔がそこにはあった
またその顔...
いつもなら笑顔で、嬉しそうな声で僕の名前を呼んでくれるのに...
「ねぇ、かなたちゃん、僕何かしたかな?」
「え、なんで...?」
「最近、僕が帰ってきたらすぐ寝ちゃうし、僕の顔みたら困ったような悲しそうな顔するし、今のキスだって...嬉しそうじゃなかった」
「...あはは、バレてたんだ」
「かなたちゃんのこと、見ればわかるよ!大好きだもん!」
「っ!......らむ、だぁ...うぅ」
「えっ!かなたちゃん!?な、泣かないでぇ、知らないうちに何かしちゃってたら謝るから!ごめんねぇ?」
急に泣きだしちゃったかなたちゃん
可愛い彼女を泣かせちゃうなんて、僕最低じゃん
でも本当に心あたりがない...