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【R18】最高の結婚

第6章 やっぱり好き。


遥side

坂間さん、そろそろご飯食べ終わるかな。

部屋を出て、再び坂間さんの部屋に向かう。
全員仕事なのか、廊下では誰ともすれ違う事がなかった。

「あ、遥さん。丁度よかったです。」

須賀野さんと鉢合わせになり、何かをゴソゴソと取り出す。

「これ、前もって渡しておこうと思ってて。」

「薬ですか。ありがとうございます。」

「・・・あの、遥さん・・・大丈夫ですか?」

「?何がですか?」

「坂間さんとの事です。」

「あ・・・はい。もう諦めてるんで。そもそも僕は相応しくないです。」

「そんな事ないですよ。」

「・・・ありがとうございます。そんな風に言ってくれる人あまりいないので嬉しいです。」

「本当ですよ。」

須賀野さんは優しいな・・・

「遥さん?」

「ごめんなさい。ちょっと思い出しちゃって・・・」

声が震える。
泣かないって決めたのに。

胸元に拳を作り、ぐっと堪える。

須賀野さんが僕を抱きしめてくれる。

「遥さん。我慢しなくていいですよ。」

「うっ・・・ずるいです。こういう事。」

涙が溢れ出てくる。

「遥さん・・・まだ好きなんですよね?」

「はい。」

「だったらもう一度頑張ってみませんか?」

「でも・・・」

「自分に自信を持ってください。貴方なら大丈夫です。いつでも話聞きますし、こうやって胸も貸します。」

その言葉に背中を押された気がして抱きしめ返す。

「はいっ・・・」

ガシャーン!



近くで皿の割れる音がした。

そこに立っていたのは目を丸くして驚いた表情をした坂間さんだった。

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