第5章 試験×ノ×開始
それから食後のお茶を啜りながら、ヒソカにアマゾネスについて話した。
もちろん、ハンター試験を受ける事になった経緯も。
ヒソカって、あまり人に興味を持たないタイプだと思ってたが、以外と私の話をちゃんと聞いている。
「面白い民族だね……凄く興味をそそられるよ❤︎」
今までアマゾネスの話をしてきた人達の中で、こんな不気味な笑みを浮かべて聞き入る人は初めてだ。
頬杖をついてジッと見つめてくるの、止めてくれないだろうか……
沈黙の中で見つめられては精神をやられそうなので、会話を途切れさせないように頭をフル回転させる。
「あ、そうだ! この格好が私達にとって民族衣装になったのはね、ご先祖様が一番最初に戦ったのが、ジャポンの男だったからなんだよ!」
私達アマゾネスの間では、ジャポンの男が強いのは有名な話だ。
ご先祖様もその男の子どもを身ごもったと言われている。
「あぁ、だからジャポンの民族衣装なのか」
「そうそう」
…………。
しまった! 話が途切れてしまった!
気まずい沈黙。
「……それで、戦いたいと思った男はいたかい?♣︎」
「今のところ0だね」
「ボクはキミと戦ってみたいんだけどねェ……熟した時に…❤︎」
「ヒィッ」
今……全身に悪寒が走るのを感じた。
…………コイツ、ヤベェ……
はっきりとは言えないが、ヒソカは強い。
しかし、戦いたいと思えない。
まだヒソカの強さを目の当たりにしてないからか?
でも、強い男は本能的に分かって戦いたくなるって……
「っ!!」
まてよ、そもそもの話……
「ヒソカって……男、なの?」
「………は?」
見た感じ男の特徴が多いが、まだ男を生で見て日が浅い自分が、男か女かをはっきりと判断できるとは思えない。
私は今までとんでもない勘違いをしていたのかもしれない。
「………ヒソカは、女だっ「ボクは男だよ♦︎」」
「え? あ、そ、そうでしたか! これは失礼! あははははっ」
男でしたね。はい。
「………………❤︎」
「………ナ、ナニカ?」
怖い怖い怖い怖い怖い怖い!
絶対怒ってるよーー!!
その後、ヒソカの無言の圧力に耐えながら、一刻でも早く二次試験会場に着きますようにと願い続けた。