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【ヒロアカ】コスミックロジカル【裏】

第6章 なんで


私には私の人生というものがあって。
そこには、両親がいて幸せな家庭があって、私が生まれて育って。
そんなはず、だった。
私には残念ながら、その辺の記憶はなくなってしまった。
それがどういう仕組みで抜き取られたのかは全くわからない。
けれど、混乱したことに変わりはない。
それもそのはずで、私は、確かに、富士山の近くの樹海という所に行って、回りにあった同じようなロープを自分で巻いて、そしてそこで……。
確かに締められる感覚と、徐々に減っていく酸素、薄れいくもやもやとした景色を眺めながら、ぼーっとしてくるのを感じながら、私は、意識を…。


目が覚めたら、辺りは真っ暗だった。
ああ、ここがあの世なのかな、なんて馬鹿なことを考えてた。
そうじゃない。
うっすらと差し込む光をよくよく見ると、沢山の知らない人がそこにいて、じっと私を見ている。
見ていて、何か書いたり、機械をいじったり、ぶつぶつ話したり。
身体は思う通りに動かない。
でも、確かにわかったことは、

私、生きてる……。
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