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かぐや月

第14章 不意打ち


「……」

 たまに時間があると、自分でペディキュアをすることがある。ネイルは仕事柄出来ないから、その代わり半分、気分転換半分だ。
 ここしばらくはペディキュアをするタイミングがなかったから結構気合いが入ってしまった。ラメ入りのワインレッドのネイルカラーに親指の方は金のラインストーンをアクセントに花を描いた。どれだけ集中してたかよくわからない。

「あや、ただいま」
「……」
「あー…仕方ねぇな…」

 ペディキュアが出来て、ようやく顔を上げると……

「んぅっ!?」
「んっ」

 目の前に紅郎くんがいて、そのまま深いキスをされてしまった。深くて長くて、そのまま抱っこされて、寝室に向かい、敷かれていた布団の上に寝かされた。

「ん、はぁっ、どうしたの…?」
「帰っても気づいてくれねぇから襲ってみた」
「あ…ごめんなさい…」
「いや、まあ、俺も大人げないとは思うんだけどよ。あれからやる暇なかったろ?」
「あー…」

 思い返せば、いつだったかお酒に酔ってからは紅郎くんのライブツアーを控えてることもあって仕事が忙しくなって、夜は身体を重ねることなく普通に寝ていた。

「でも、今日は仕事大丈夫なの?」
「衣装も出来上がったし、大分楽になったよ。それに…」
「それに?」
「ツアーに行く前にたくさんあやを充電しておきたいしな」

 見つめてくる紅郎くんの目を見てるだけで、その気なんて考えてすらいなかったのに身体が熱くなる。

「……私にも充電させてくれる?」
「いくらでもいいぞ」

 お互いに合意を示せば、またキスをした。今度は服の中に手を入れられて、そのまま脱がされる。私も脱がそうとすると、それに気づいた紅郎くんは自分の服を脱いでくれた。

「っはぁ…んっ」
「いつ触っても柔らかいよな」
「……っ、むねだけ?」

 胸を撫でられながら鎖骨に吸いつかれて、話をされるとどうも落ち着かない。それにその言葉を聞く限り胸の話に聞こえてくるからつい言ってしまった。

「あやはどこ触っても柔らかいだろ? まぁ、ここは硬くなってるけど」
「ひゃっ、んぅ」
「それに段々敏感になるよな?」
「あんっ」

 乳首を弄られて、耳朶も舐められて、耳元で囁かれると恥ずかしさと気持ちよさがごちゃ混ぜになっていく。
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