第2章 水色~黒子~
実は僕も、ついさっき知ったことですが。
「△△さんは、火神くんをクラスメイトとして認識していないようでした」
「えええっ!?」
カントクは飛び上がり、隣でむすっとしていた火神くんは、更に機嫌が悪くなったようでした。
「こんなデカイ奴が同じ教室にいるのに、気が付かないってあるの?」
「僕も驚きましたが、△△さんは他人の顔と名前を覚えるのが苦手だと、そういえば以前言っていました。興味がないと、余計覚えにくいとか……」
カントクは驚いていましたが、でも事実です。
なので僕としては、知っていることを答えただけだったんですが。
「興味ないとか言うな、テメエ!」
不機嫌を通り越して隣で唸りだした火神くんはもしかして、ショックだったりするんでしょうか。
そう思ったので、
「あ、傷つきましたか。すみません」
さらっとそんなことを言ってみましたが、
「んなこと気にするわけねーだろが!」
だそうです。
気にしてないそうですが、やっぱりちょっとショックだったのが見え見えです。
そしてそれは、周りの皆さんも同じ感想だったようで。
「インパクトあるのにな…スルーされてたんだな、火神」
「スルーなだけに、するする~っと! キタコレ!」
「火神くん、クラスの女の子とはちゃんと仲良くしなきゃモテないよー?」
その場がいつにも増して賑やかになった途端、火神くんの短い導火線があっさり着火しました。
「うるせえっ! ほっとけ!…あ、です」