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ロリコン王子(絶倫)をドMに覚醒させようとする悪役令嬢の話

第3章 王子よ、ロリータなら誰でもいいんだろう3


魔法とは実に便利である。この世界に無いモノを想像して作る私の持って生まれた能力は中々に優秀だ。今回はその能力を使わないが、手で軽く空にこの世界の文字を描く。するとお風呂に入ったかのように綺麗さっぱりと汚れが落ちて、髪も全く乱れておらず先程王子に会った時と同じような小綺麗さが戻った。乱れてしまった王子も全て元通りにする。まぁ…体力は戻らない為、身体のだるさは残るだろうがここまでしてあげたのだから寧ろお礼を言って欲しいくらいである。

………結局は私のせいだって事を素直に認めたくはなかったりした。

+++

「んっ…」
「あ、漸く起きましたね!レオンハルト様!」
「クリスティーナ、っ…じょう?……ここは」
「あら?覚えておられませんか?…あんなに可愛らしく乱れておいででしたのに?」
「はっ………っ、、!?」

王子はぽかんとした顔で私の顔を見下ろすと、記憶が戻って来たのか真っ青から真っ赤に顔の色が変わる。ガタンと勢い良く椅子から立ち上がるが、けれど体力が余り残っていないのかふらつくようにまた椅子に腰掛けた。表情が暗い、大きなため息と共に顔を手でおおう姿が少し可哀想に思えた為、王子の柔らかそうな金髪に触れてよしよしと頭を撫でて見た。ふわふわと手に馴染みとても触り心地がいい、まるで大型犬のような手触りで抱き着きたい衝動に駆られてしまう。わしゃわしゃしたいなと…そんな私の手首を掴んだ王子はぐいっと引っ張り抱き締めて来た。王子のくせに中々強引な…けれど抱き締めた力強さは、割れ物を扱うように優しく丁寧でつい絆されてしまいそうになる。がしかし、絵面的にはアウトである。

「……レオンハルト様?」
「クリスティーナ…クリスティーナ、クリスティーナ…」

ゾワッと鳥肌が立った。嬢すら付けなくなったな…このロリコン絶倫王子め。私の名前を何度も呼ぶのはまだ許そう。でも私の匂いを嗅いで、鼻息が荒くなるのは止めて欲しい。王子よ、残念にも程があるぞ…イケメン王子だからってなにをしても許されると思うなよ!後、気になるのが先程搾り取ったと言うのにまた半勃ちになっている王子の股間は化物だろうかと真顔で見下ろしてしまった。
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