第1章 恋の始まり
信長「良いだろう。では貴様に、織田軍の世話役の務めも与えてやる」
(世話役......?)
三成「それは良いお考えです。わたしも舞様をお手伝いいたしますね」
家康「......こんな弱そうな女、役に立つとは思えないけど」
秀吉「信長様がお決めになられたことに異論など言うな、家康。
俺も、どこの者とも知れない女を信用する気はないけどな」
光秀「信用できないなら目を離さずにおけば良い。使い道はいくらでもある」
信長「決まりだな。よく仕え、俺の役に立て、舞」
成り行きについていけない私を見つめ、信長様は愉しげに笑った。
(三ヶ月の我慢だよね。佐助くんがついてるし、何とかなるはず...
だけど、佐助くんも雇い主達との間にややこしい事情がありそうだった。
『信玄』と『謙信』と......幸って人もクセが強い人だったよね)
心配しだしたらキリがない。けれど......私は心に決めた。
舞「お世話になります、皆さん」
(三か月間なんとしても切り抜けて、現代に帰ろう!)
意気込む私の顎を指先で持ち上げ、信長様がにやりと笑う。
信長「可愛がってやる、舞」
安土城に住むことになったこの瞬間、私はまだ知らなかった。
この乱世で、引き返せない運命の恋が華開くことを...
第一章 終わり
次回から分岐になります