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《モブサイ》サギ師のあなたに脱がされて (霊幻/R18)

第3章 アロマオイルに溶かされて


《ゆめside》


『霊とか相談所』のドアを開けると、アロマオイルのかぐわしい香りが鼻をついた。

「あっ、ああっ! ああ〜〜!!」
隣の部屋から女性の悩ましい声。

「どうですか、奥さん?」
霊幻さんの声も聞こえる。

「ああんっ! きっ……気持ちいいっ……です……!」


私はそっと荷物を置いた。

「あっあっ……いい! それいいですうぅ!!」

女の絶叫を聞きながら、テーブルの上に置かれた飲みかけの湯のみを片付ける。

「奥さん、かなりほぐれてきましたね。血管に詰まった悪霊もおおかた絞り出せています。もう少し霊が苦手なお香を焚きましょうか? アロマオイルのリラックス効果と併せて霊をより強力に退治することができます!」

カチャカチャとお香を用意する音が聞こえた。甘い花の香りがさらに漂ってくる。

「ああんっ! なんていい香り〜!!」

「そうでしょう、奥さん! さあ、さらにほぐしていきますよ! アロマ暴走特急!!」

「ああああっ!!! そこぉぉおーーーー!!」
特急列車が猛スピードで通過したかのような快感が襲ったに違いない。女性が叫び声をあげる。

私はタオルを用意すると、ため息をついた。

『アロマ暴走特急』――心と体をリラックスさせ、美容効果てきめんの旅へといざなう霊幻さんの必殺技――つまり、エステマッサージだ。たぶん、フェイスと肩のオイルマッサージをしているのだろう。

やがて、ドアが開き満足そうな顔をした中年女性が出てきた。顔の肌はつやつやとし、ハリが出ている。血行も良くなったのか、顔色もいい。まるで高級エステに行った直後かのように女性の肌は光り輝いていた。

「お疲れさまでした。こちらをどうぞお使いください」
私は女性に駆け寄るとタオルを渡す。

「あら、ありがとう」
受け取ると女性は手や顔を拭き始めた。

うしろから、ワイシャツの袖をまくった霊幻さんが汗を拭きながら出てきた。


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