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先生、好きです。【R18】

第5章 夏デート


颯太side

うわ、やっぱ人多いな。
宏と離れそうだ。

「颯太、危ない。」

そう言って肩を引き寄せてくれる。
宏の胸元に顔が蹲る。

「あ、ありがと////」

「人多いから気をつけねぇとな。」

宏は一瞬手を掴もうとしたが、一瞬考えて俺の袖を摘んだ。

「こうしてれば・・・逸れないで済む。」

俺の気持ちを考えてくれたのか?

「そうだな////」

「おっ、りんご飴。」

「好きなのか?」

「うん。颯太もいる?」

「いいよ、自分で払うから。」

「ここは彼氏が払うのが普通でしょ。財布出さないで。」

無理やり財布を戻され、結局宏が払ってくれることに。
りんご飴か。
懐かしいな。

確か晃と祭り来た時も食べた。

「どうしたの?」

「いや、懐かしくなってな。」

「何が?」

「・・・晃と昔祭り来た時も食べたから。それ以来りんご飴なんか食べてないな。」

「そう・・・ほら、花火上がるよ。」

「おっ!まじ?」

その場にいる全員がカウントダウンを始め、ゼロの掛け声と同時に花火が上がる。
凄く綺麗だ。

「ねぇ、颯太。」

「なに?」

宏の方を振り向くとキスをされた。

「・・・なっ!?////」

こんな人多い所で何やって!?

「大丈夫。皆上しか見てないよ。」

「いや、それでもな・・・はぁ・・・」

もういいか。
だって今楽しいもん。

「颯太。」

「なに?」

今度は花火を見ながら答える。

「・・・本当はさ、あいつのことが好きなんだろ?」

「は?!ちがっ・・・」

「・・・俺といるのにあいつとの事を思い出すんだろ。それってさ、あいつのこと好きだからじゃないの?」

「うっ・・・ごめん。嫌だったよな。」

「別にいい。颯太に振り向いてもらうよう頑張るから。あいつには負けたくないけど、颯太は正直な気持ちを俺たちに伝えて。そしたら俺達も納得するし、応援するから。」

「・・・わかった。」
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