第9章 茨戸
百之助さんの側へ行こうと思ったが、まだそこへ隠れていろと言われた。
番屋は相変わらずボーボー燃えているのでそろそろ心配になってきた。
間もなく鬼のような強いおじいちゃんとハゲ頭に立派なヒゲがあるおじいちゃんが入ってきた。
百之助さんは鬼のようなおじいちゃんを
「土方歳三」と呼んだ。
土方歳三?新撰組の?超有名人だ。
生死不明だとは言われていたけど、本当に生きてたの?
じっくり見たい。
そう思ってロフトから身を乗り出したところ、2人のおじいちゃんに見つかってしまった。
「あ」
百之助さんに睨まれながらハシゴを降りてくると、一先ず私たちは番屋を後にする事にした。
このおじいちゃんたちと行動を共にすることになったようだ。