第3章 同級生編
待ち合わせーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「早く着き過ぎちゃったかな・・・」
待ち合わせの15分前。
今日は楠木君の妹の誕生日プレゼントを買う、という口実の初デート。
緊張しつつ、スマホを触りながら時間を潰す。
「真白さん」
名前を呼ばれ、目の前に楠木君が立っているのに気がつく。
時間は待ち合わせの時間をちょっと過ぎたくらい。
「ごめんね。 待った?」
「ううん。 今来たとこ」
不意に彼は私の手を覆う様にして握る。 そして「嘘つき」と言った。
「こんなに冷たい」