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お気に入り 【黒執事】

第4章 少しの間


「ふぅ…。」


書斎の清掃がやっと終わった。時計を見ると、お昼だった。朝から何も食べていない。


「ナツキ。」

「!…坊ちゃん。」

「仕事は終わったのか?」

「はい、終わりましたよ。」


私は微笑んだ。すると、満足げな顔をして、シエルは言った。


「なら来い。食事にする。お前も食べろ。」

「え…よろしいのですか?」

「ああ。」


すると、シエルは書斎を出て行った。私もダイニングルームに行く。


「どうぞ。本日は、3種類のきのこのミルクリゾットです。」


私にも用意してくれた。


「ああ。」

「いただきます。」


小さくそう言い、口に運ぶ。


「!…美味しい…!」

「光栄です。」


セバスチャンはニコリと微笑んだ。朝から何も食べていないのもあるのか、本当に美味しく感じる。

あっという間に食べ終わった。


「ごちそうさまでした。」


手を合わせ、小さくそう言った。セバスチャンが食べ終わった食器をワゴンに運んだ。


「セバスチャンさん、このあと、何かお仕事はありますか?」

「…いえ、今日は特に。もうありません。」

「わかりました。」

「どこか行くのか?」

「あ……少し、ある人に会ってきます。」

「ある人?」


目を細めたシエル。


「え…っと…。」


目をそらしてしまった。


「ナツキ!」

「はっ、はいっ…!?」


いきなり怒鳴られたので、驚き、立ち上がってしまった。
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