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秘め事【イケメンヴァンパイア◆SS集・裏】

第6章 Red Grimm【アイザック⇋主人公】


夕食の買い出しに来ていたときだった。

野菜を売っていた恰幅のいい主人が、紅く色づいた林檎を手に取り。


「お嬢さん、林檎は如何かい? そら、おまけしておくよ」


「…………! 有難うございます」


「あぁそうそう、必ずあんたの想い人が傍にいる時に食べてくれよ。

じゃないと『魔法』に掛かったままになっちまうから」


「え………?」


(どういう事なんだろう………。)



「――アンタ、まだ買う物ある?」

その時、魚を買いに行っていたアイザックが戻ってきた。


「ううん、これで終わりだよ」


「それ貸しなよ。………持ってあげる」

そう言って、 ひょいと私が抱えていた紙袋を取った。


「ありがとう………、はやく帰らなきゃね」


「ん………、さっさと行くよ」


「う、うんっ」


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