Rein Carnation《進撃の巨人/ライナー》
第8章 Desire
服を整えて少しした頃にエレベーターが突然明かりが付き、動き始めた。
座っていた2人は立ち上がり、エレベーターが1階に着くと、警備員が立っていて非常に驚いた顔をされた。
一時的な故障で、エレベーターの全機能が停止していた。
「まだ2人がエレベーターに居るとは思わず・・・すみません。お怪我はありませんか?」
「大丈夫です」
警備員の問い掛けに結衣はエルヴィンに聞き直してから返事を返し、2人で警備室から外に出る。
エルヴィンが送ってくれるとのことなので2人で歩いていると、エルヴィンがふと呟くように話す。
「・・・君をずっと前から知っていた気がする。それがきっと、私が君に執着してしまう理由だろうな」
「・・・もしかしたら、前世で会っていたのかもですね」
結衣が言ってみると。
「・・・そうだな。前世なら君と一緒になれていただろうか」
「・・・えぇ、きっと」
その言葉にエルヴィンは微笑んで、結衣の手を取ってキスをした。
「君は優しいな。愛してる」
「表現が強くなりましたね・・・」
「もう正直に伝えることにした。ライナーが相手なのは非常に都合が悪いが、言うだけはタダだろう」
意地悪そうな表情を見せたエルヴィンに、結衣は胸が跳ねるのを感じた。