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【黒子のバスケ】ブルーな愛情

第7章 波乱


「…おい、お前熱あんじゃねーのか?」

「え?…そういえば昼頃から頭痛かった」

「オイ…」


大輝の手が目尻から額に移動する。
大輝の手がひんやりとしていて気持ちいい。
ということは私の体が熱いのか。


「あっつ!…教室なんかで寝るからだバカ」

「昔から風邪引かない方なんだけど…」

「んなこと知ってるっつーの。立てるか?」

「大丈夫…」


大輝に支えられて椅子から立ち上がる。
あまり働かない頭で状況を整理すると、今は放課後のようで、私は教室で寝てしまっていたらしい。

うぅ、腰が痛い…。
首を回すとポキポキと音が鳴った。


「お前荷物これだけか?」

「あ、いいよ自分で持つ…」

「ああ?病人なんだから強がってんじゃねーよ」


大輝は今日何度目かの呆れ顔をして、私の頭をぐしゃぐしゃとかき回した。


「俺に任せろよ」


…何だかんだ言って大輝はすごく優しい。
優しい声で優しい顔して、頭をぐしゃぐしゃしてくる。
基本ガキのくせに弱った時は優しくしてくれるなんて、ずるいよ。



好きだなぁ



「お前熱出すと必ず悪夢見るよな」

「うん。最近は元気だったのに何で熱なんて…」

「教室で寝たからだっつの。俺がお前に気づかなかったら死んでたな笑」

「…ありがとう」

「…気持ち悪いくらい素直だな。お前重症だわ。家着いたらさっさと寝ろ」


大輝と言い合いしながら家まで帰って行く。
さり気なく私のノロノロの歩調に合わせてくれてる。

ありがとう、大輝。
私は心の中でそう呟いた。
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