第3章 ファミレス
私、久瀬瑠衣。今とっても困ってます。
さつきは一体どういうつもりだ!?
私と大輝が今気まずい関係だって知った上でやったよね!?
アイツ確信犯だよね絶対!
ハァ…と溜息を吐き、大輝を見る。
すると向こうも困り顔で私を見てた。
「えっと…じゃあ、帰る?」
「えっ、いや…あのよ…」
頭をかきながら、しどろもどろになっている大輝に私は目を丸くする。
珍しい…大輝のこんな姿見たの小学生以来じゃないか?
「何、どうしたの?」
「…あのよ」
「うん」
「ちょっと飯付き合ってくんね?」
「えっ!?……私が?」
「お前以外誰がいんだよ」
だ、だって大輝が私をご飯に誘うなんて絶対有り得ないと思ってたし…!
どうしよう…これは喜んでいいんだろうか…いや、大輝はただ純粋にお腹がすいただけで、私はオマケみたいなものかも…
「今日家に誰もいねぇんだよ。ちょうど腹減ってるし、付き合えよ」
「あ…なるほど」
おばさんが出かけてんのか…。
そうだよね、そんな理由がないと大輝はご飯に誘ったりしないよね。
ちょっと理由が残念だったけど、私もお腹すいてるし、
「いいよ、行こっ!」