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【黒子のバスケ】ブルーな愛情

第13章 帰り道


青峰大輝、現在、菅原漣を尾行中。

ここ数日、部活をサボってまで菅原のことを尾行していたが、今日やっと、奴がおかしな行動に出た。

待て待て、コイツの家って逆方向だろ…。
しかもこっち方面って俺達が住んでる方だし。

まさか瑠衣を待ち伏せするつもりか?
いや、さすがにそんなストーカーみてぇなことは…。




電信柱に隠れつつ漣の様子を伺っていると、漣は公園に入って行き、ベンチに座ってぼーっとしていた。

何してんだ?やっぱ瑠衣が帰ってくるのを……でも、何でコイツ瑠衣のこと待ち伏せしてんだ?
コイツは瑠衣に用なんてねぇだろ…。


「ねぇ、いつまで尾行する気?」


不意に漣の声が耳に入り、ドキッとする。
どうする?出てくか?もう少し待って…。


「ちょっと来てよ青峰大輝。あんたに話があるんだ」


…瑠衣じゃなくて、俺?
そう不思議に思い、気付いたら電信柱から出てしまっていた。


「久しぶりだね。ていうか俺のこと知ってる?」

「当たりめえだ。最近お前、俺らん中じゃ有名人だぜ」

「へえ。ってことは今も久瀬とは仲良くやってるってこと?」


やっぱり瑠衣の名前出してきたか。
今更昔のことを謝るような良い奴じゃねえし、コイツ何考えてやがる…。


「そんなこと聞いてどうすんだよ。また瑠衣に何かしたら、今度こそ許さねぇぞ」

「……昔から言いたかったんだけどさぁ、青峰って何でそんなに彼氏ヅラしてんの?」

「はぁ…?」


彼氏ヅラ。
その言葉に何故か心が乱された。
漣は続けて言った。


「ただの幼馴染みのくせに出しゃばり過ぎだろ。過保護もいいとこ。久瀬が可哀相だよ」

「ただの幼馴染みって何だよ!俺達はそんな薄っぺらいモンじゃ…!」

「ただの、幼馴染みだよ」


漣がもう一度、強く言う。
冷たく、威圧感のある視線が突き刺さった。


「幼馴染みってだけで特別だと思うなよ?お前なんて久瀬の眼中にもねえよ」


漣はベンチから立ち上がり、青峰の正面に立った。
そして、青峰を馬鹿にするように笑ってみせた。


「俺が盗ってやる」















-瑠衣のこと、奪うっスから-





コイツも黄瀬と同じ………?


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