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【黒子のバスケ】ブルーな愛情

第13章 帰り道


体育館の外に出ると辺りは闇に覆われていて、空には月が高く登っていた。


「もう真っ暗…!みんないつもこんな時間に帰ってるの?」

「いつもは自主練してからだからもっと遅いっスよ」

「すごー…」


私いつもならこの時間家でのんびりしちゃってるよ。
みんな、すごいなぁ。
今日一日でかなり見直した。


コンビニに寄っていくだなんだという話になり、ぞろぞろと移動する。
男性陣の身長の高さもあって、割と威圧感ある集団に…ていうか、


「何でみんな、そんなにピリピリしてんの?」

「え!?し、て、ないっスよ」

「お前の気のせいなのだよ」

「………」


やっぱなーんか様子おかしいんだよな…。
もう一度大輝に聞いてみようかな?
そうだ、大輝といえば…


「黒子くん、大輝は今日練習サボり?」

「そうだと思います」

「ふーん…練習行ってないんだ」

「いえ、来てますよ練習」

「…え?」

「青峰君、最近練習に出るようになったんです。サボらなくなった訳ではないですが」

「ウソ!?そんなこと一言も…!」

「久瀬さんには言いたくなかったんでしょう」


私には言いたくなかった…?
何で私だけ…。

黒子くんの一言がそんな暗い気持ちを吹き飛ばしてくれた。


「カッコ悪いところ見せたくなかったんですよ、青峰君」

「…どういうこと?」

「青峰君は久瀬さんに自分の状況を言っていましたよね。
久瀬さんをさんざん困らせて、今更練習に出始めたなんて言えなかったんじゃないでしょうか」

「……私、怒るよ」

「構いません」

「黒子くんありがと!さつきー!私帰るね!」


さつきの返事を待たずに、輪から抜け出し家路を急いだ。
この時間なら大輝は家か公園かコンビニ。



部活出始めたなんて、

何で私に言ってくれないの

会って怒鳴りつけてやる!
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