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【おそ松さん】マツノトクエスト

第25章 【番外編】マツノトクエスト 第二十四話



「それより先輩、宴の準備は終わったんですか?」

「ん? あー、終わった終わった! 俺達はただ宝物庫から魔王に贈る品の用意して来いって言われただけだったからなぁ~っ、後は宴と飯を待つだけだぜぇ~。今日はいい夜だなぁおい、美味い飯が久しぶりに食えるぜ!」

 パンの人が答えてくれてやっぱり宝物庫があるんだと私とおそ松は目をこっそり合わせた。
 ちなみに入り口で拾った鍵、まだどこの部屋も扉が開いていて使う事がなかった事と、一応鍵穴を確認してきたのだが今の所はこの鍵を使う部屋には辿りついてはいない。

「へ、へぇ~!! さすが大盗賊団なだけあるッスね! 宝物庫もあるんスかっっ、俺そういうの見るの憧れてたんスよー!!」

「ほぉ、お前もやっぱ盗賊だなぁ? 見たいか、ん? キラッキラに光り輝くお宝部屋をさぁ!!」

 うわ、パンじゃない方の人が酔っ払って肩組んできたよ。
 お酒飲んでる人って絡むの好きだよねぇホントに。
 でも他の部屋もそうだった。
 まだ部屋の中にいる盗賊達、宴の準備をもう終えた役割の人達は時間を待っているようで既に部屋で酒を飲んでいる人が多く、私やおそ松に絡んでくる。 
 危害は加えられないのでくっつかれると気持ち悪いけど最初にここに来た時よりはいい。

「せんぱ~い、俺も宝物庫行きたいなぁ~!! 最近あそこ見に行ってないから目が寂しくて寂しくってぇ」

 おそ松が厚かましく強請るのだが、その甘えた後輩の様子を見て気を良くしたパンじゃない人。

「そうか、お前も見たいかぁ!! んでも宝物庫は地下だからな、広間の先にあるしどうせ後でそこ行くんだから見れるだろぉ~っ」

「あ、あー!! そうだったそうだったぁ、なははははは! 俺も酔っ払ってんのかなぁ」

「お前も飲んでんのかぁ? なんなら、ほれ! こっちも飲めよぉ」

「うぐっ……」

 ああぁ、おそ松が無理やり酒瓶口に突っ込まれてるよ。
 いくら大好きなお酒でも知らないおっさんに口に突っ込まれて、しかも間接チュ―だもんね……そりゃ怒るわ。
 だって今のおそ松……顔色は変わってないけどすっごく怒ってる雰囲気がヒシヒシと伝わってくるもん。
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