Little lieR【イケヴァン◆ifイベ原作】
第7章 儚い『安らぎ』
「………あんまり無防備だと、身を滅ぼしちまうぞ」
優しく笑んで、次に腕の中へと彼女をさらったのは。
「レオ………!」
「まあ俺は、あんたのそんなところが好きだぜ」
「っ………もう! さっきからどうして、」
彼らが口々に声に載せてくる慕情に、頬が熱を持ちっぱなしだ。
くつくつと笑いながら、レオがするりと手を離す。
「最後は俺と………、踊ろう」
………ナポリオーネ。
優しい手つきで、彼女を広間の中央へとエスコートする。
「どうして、私の気晴らしを計画してくれたの?」
ずっと胸にあった疑問を口にすると。
「「………!」」
唇に、柔らかな感触が落ちた。
「これが答えだ」
にやりと微笑んで、腕の中から解放した。
(どう、して………。)
「レフィリア様。
私と彼らは、貴女の気を紛らわせることができましたか………?」
「勿論よ、セバスチャン………! みんなも、ありがとう」
彼女は微笑う。本当に、幸せそうに………。
彼女の笑顔を見て、ほっとしたように笑んだ彼らも。
彼女自身も、知る由もなかった。
不穏が、もうすぐそばに近づいていることに………。