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吉原の花魁

第6章 白い封筒・茶色い封筒


白い封筒を観ると、カイト…と書かれていた
あの貴族からの手紙…と莉奈は思った

茶色い封筒を見ると、兄より。と書かれていた
亮兄さんだと分かって気持ちが嬉しくなった


茶色いから開けることにした


茶色い封筒を開けると、二枚の手紙が入っていた

内容は…





莉奈へ

莉奈、元気にしてるかい?
俺はとても元気に過ごしてるよ

早く莉奈を吉原から出してあげたい
でも、まだ莉奈を吉原から出してあげるお金が貯まってないんだ。そこら辺は許してくれ。

俺はあの日、莉奈と吉原で出会った日から、いつもより仕事を頑張っている。だから給料もそこそこ上がってるんだ。一日でも早く莉奈を吉原から出せるように頑張るよ

莉奈は辛いはずだけど、乗り越えてくれ。
お金が貯まったらすぐに迎えに来るよ。



兄より。





『亮兄さん…返事書かなくちゃ』

そう思い、自分も紙を用意する


『あっ、もう一つ手紙あった』


白い封筒を見る




莉奈へ

あの日はありがとう。
とても楽しい夜だった

莉奈は本当に可愛くて、今までに見た事の無い女だった。実は俺のタイプにも当てはまる顔なんだよ

そこでみうけって言う案があるんだが…どうだい?俺は貴族だし金はある、それに莉奈を愛せる自信があるんだ

返事を待ってる



カイトより






『…』


思わず黙ってしまう


みうけを希望する人が二人もいる
これは凄いことだ



『でも、亮兄さんの所に帰りたい…』



カイトには断りの手紙を…
兄さんにはお礼の手紙を…



それぞれに丁寧に書く


書き終われば、念の為美奈子にカイトから貰った手紙を見せようと思った



部屋を出て美奈子を探す




『美奈子さーん』

女「美奈子さんなら部屋にいたよ」

『ほんと?ありがとう』


遊女が教えてくれた

そのまま美奈子の部屋へ進む





『美奈子さん、入るよ』

美「どうぞ」



部屋に入る
美奈子は何やら絵を描いているようだ


『お邪魔してすみません、これあの貴族からのお手紙です。』

美「あの貴族からか、どれどれ?」






美奈子は読み終わると少し溜め息をついた
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