第2章 吉原
男「んん。」
『起きましたか? 』
男「あぁ…」
男は眠たそうだった
上半身を起こし、頭をかいていた
『朝は早いのですか 』
男「あぁ、俺は自分の店を営んでるんだ。朝は早い」
『そうですか…何故吉原へ? 』
莉奈は聞きたくて聞きたくて男に聞いた
男は拒否ることなく答えた
男「俺の住んでるところは吉原から遠いんだよ…俺はいつまで経っても女は出来ない…寂しかった、だから俺の友達に吉原へ通ってる奴がいてな、そいつに吉原の女のオススメを聞いたんだ」
『誰だったの? 』
男「お前さんだよ、友達が3ヶ月くらい前に新しく入ってきた女がいるって聞いてその女はとてもべっぴんさんって聞いてね…それで君に会いに来たんだよ」
『わざわざ遠くから…ありがとうございます 』
莉奈は頭を深々と下げた
その言葉は感情がこもっているかのように聞こえた
男「今日はありがとう、さようなら」
男はさようならと莉奈に告げた
もう私に…吉原に来る気は無いのだろうか
少し切なくなった
莉奈は疲れが溜まっていた為、そのまま眠りについた
莉奈が目を覚ますと朝になっていた
襖の所から声が聞こえた
美奈子さんだった
美「莉奈、早くでてきなさい。呼び出し」
『はい! 』
莉奈は簡単に身だしなみを整えて美奈子について行く
莉奈は美奈子が使う部屋についた
『何か、ありましたか? 』
美「貴女を…
花魁にしようと思う