第10章 別れの曲
躰の水分だけを拭き取り、手を繋いで寝室に向かった。
ふたりで躰を投げ出すようにベッドに倒れ込む。
翔の躰を仰向けにし、いきなり激しく口づけると翔の手が俺の背中を掻き抱く。
静かな部屋に、ふたりの荒い呼吸音と舌の絡まり合う音が響く。
「ふっ…ぅっ…」
キスを続けながら硬く主張してくるお互いのモノを、擦り合わせるように腰を振った。
「さとしっ…もぉ、挿れて…」
「まだ駄目だよ、全然解してないだろ」
翔の後ろの口を指でなぞる。
「あんっ!だ、て…早く欲しい…」
「ちょい待て…すぐに解してやるから」
ベッドボードに手を伸ばし、ボトルを手に取ると手のひらにローションを垂らした。
翔は自ら脚を広げ俺を誘い込む。
指先を少しナカに挿れ、グリグリと広げるように擦るだけで翔の背中がしなる。
「ほんとエッチな躰だな…」
「はぁ…んっ、さと、しが…そ、いう、からだ、にし、た…」
「俺のせい?」
「んっ…さ、としの、せい…」
少し擦ってやっただけなのに、翔のナカはあっという間に柔らかくなっていく。
昨日も散々したばっかだしな。
「はっ、あっ…さと、し…」
恍惚とした表情の翔が俺を呼ぶ。
「ん、お待たせ…」
指を引き抜き、俺のモノにローションを垂らすと翔の両脚は更に大きく開かれた。
「早くき、てっ…」
両腕を伸ばした翔に引き寄せられながら、熱くなった俺の塊を翔のナカに埋め込んでいった。
「はぁぅっ!…あぁっ…い、ぃ…」
首を仰け反らせ快感を受け止める姿は艶かしく、更に俺の中心が脈を打つ。