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イケメン戦国短編集

第4章 妹狐と兄武将(豊臣秀吉)


興奮のせいか秀吉は、
自分の体が熱っぽいのを感じていた。
初めは気のせいだと思っていたその熱が、
だんだん激しさを増していく。
秀吉「忍・・・
   お前お茶になんか入れたか・・・・・・?」
疑いたくはなかったが、
秀吉は忍に問うた。

忍「兄様が疲労回復の薬だと・・・
    でもこんなことになるなんて私・・・」
秀吉「あー・・・それはお前のせいであって、
   お前のせいではないな・・・」
忍「秀吉様。私はどうすれば・・・」
秀吉「部屋から出ろ・・・
   このままじゃお前が危ない」
今の秀吉にとって忍は、
妹ではなく極上の餌でしかない。
だが妹のように思っている忍に、
怖い思いをさせたくはない。
そう思った秀吉は何とか理性を振り絞り、
忍を逃がそうとした。

忍「いやです。
    秀吉様を放っておけません」
秀吉「いいから・・・頼む」
忍「いやです!!」
忍はそういうと、
秀吉の腕をひもで縛り始めた。
普段だったら忍の力になど、
たやすく勝てる秀吉だが、
薬による熱のせいで、
満足に力を出すことができなくなっていた。
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